早朝や就寝前に
少しづつ読みはじめた本。
「天皇の野球チーム」
(昭和63:1988年発行
徳間書店)
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冒頭で、大正7(1918)年8月10日、
軽井沢の早稲田大学野球部
夏季グラウンドの開場式で、
大隈重信総長の始球式に関して
記述があった。

明治22(1889)年10月、
乗った馬車に爆弾を投げつけられて
右足を失っており、
始球式では人力車の上から
ボールを投げたそうだ。

その大隈氏は、
生前口癖のように
「わしは125歳まで生きる」
と豪語も、
大正11(1922)年1月10日、
83歳で逝去。
国葬ではなく国民葬で
30万人が弔問に訪れたらしい。

昭和天皇が野球にご興味を
お持ちだったとは
自分は存じ上げなかったので
楽しみに読んでいきたい。

別件だが、
「本」というと記載事項は
正しい、間違いはない、
とつい思い込みがちである。

この本に関しては、
確認したいことがあって
公文書等のサイトを見たところ、
いくつか誤記があった。

例:
大隈氏が爆撃された月
(誤)12月(正)10月

爆撃で負傷した足
(誤)左足(正)右足

逝去した時の年齢
(誤)85歳(正)83歳

出版、というと、個人的には、
著者だけでなく
編集の方々が、何回も何回も、
何日にもわたって
編集・校正で苦労されている
印象だ。

だからこの出版社には
優れた編集部と編集者が
いなかった(恵まれなかった)?
詰めが甘かった?
と感じてしまった。

まあまた気になることがあれば
再度公文書等のサイト
(ウィキペディアWikipedia
ではない)で
確認するつもりだが
誤記が多いとどうしても
信用が失われる。

表紙の昭和天皇の似顔絵が
なかなか味があっただけに
惜しい。

昔のように本だけ見て
感激してそれで終わり、
という読み方なら
著者も出版社も
楽だっただろう。

「記述が全部正しいとは
限らない」
を前提に本を読めば、
裏切られ感も少ないだろう。
テレビ、新聞然りである。